距離を置こう

朝、テレビのワイドショーで殺人事件が取り上げられていた。
 
恋人同士だったが、すれ違いが起こり、女性から「距離を置こう」と言った。
 
男性は寄りを戻そうと考えていたようだが、女性を殺してしまった。
 
「距離を置こう」という言葉は、どういう意味で発せられたものだろう。
 
 
 
しばらく会わない。
 
しばらく連絡をとりあわない。
 
以前ほど好きではなくなった。
 
嫌いではないが、一緒にいても楽しくない。
 
関係を見直したい。
 
気になる人が別にいる。
 
関係を断ちたいがダイレクトに「別れたい」とは言い難く、別れようという意味で「距離を置こう」と言った。
 
 
「距離を置こう」で検索したら、恋愛についてのページが多数出てきた。
 
 
 
その時その時でいろんな解釈ができるのだろう。
 
私は、「もう、以前のようには仲良くできません」「心が触れ合うことはありません」
 
「あなたと私は違うんです」「あなたはあなた。私は私」「少しずつ距離を置いて、忘れてください」
 
みたいな意味が思いつく。
 
 
相手の為を思うなら、相手が連絡をくれるまで接近を控えたら良いのかもしれない。
 
そう、「距離を置こう」と言われたら、
 
「そう思っているんだね。分かったよ」と言って、寂しさを我慢して、
 
時の流れに任せて、新しい出会いを期待しても良いのかもしれない。
 
ただ、スイッチを切り替えるように、心は割り切れないから辛かろう。
 
 
「距離を置こう」という言葉は、ときに、人をパニックに陥らせたり、混乱させたりする強烈な言葉であり、
 
優しい言い回しではないだろう。
 
 
「距離を置こう」と言っている人に、無理に接近すれば、さらに辛い思いをしてしまうだろう。
 
恋人同士に起こった殺人を、痛ましく思った。
 
 
・・・わたむし(妻)