おしゃべりで潰してしまったレッスン・・・

高速バスで杷木へ行った。

目的はピアノレッスン。


教室の一階は空っぽになっていた。

九州北部豪雨の被害があったからだ。

二階へ行く階段には、楽譜が積まれていた。

二階の練習室には、いくつかの機材があった。


レッスン前に少し練習したのだが、窓から見える景色が気になった。

山が崩れて赤土が見える場所が何カ所もあり、

家庭菜園だったところには粘土質の土砂が入ったままで干からび、無数の割れ目があった。

まだ土砂が積もったままの場所もあった。


杷木に到着するときの光景が甦った。

たくさんの流木が無残に突き刺さった家がいくつもあった。


何か手伝いたいという気持ちはあるのにできない自分が恥ずかしく感じられた。


せっかくのレッスンなのに、私は豪雨被害について話し、時間を潰してしまった。

わずかな時間、ピアノを先生に聞いてもらってアドバイスを受け、

一曲だけOKを得た。


気持ちが落ち着かず集中できなかった。

・・・わたむし(妻)