わたしの「家じかん」ルール

図書館から借りてきた「わたしの 家じかんルール」という本。

仕事をしていて、家事も得意な達人たちが

日々の暮らしについて披露している本。


その中で、尾崎友吏子さんという達人のインパクトが強かった。

子どもが3人いて、フルタイムで働いているのに余裕をもって家事をしていて、

人気のブロガーで本も出しているスゴイ人だ。

この本で紹介されている尾崎さんの家は、物が少なくてよく手入れされている。

常備菜と準備菜があるから15分で夕食準備は完了するそうだ。

ほんとにスゴイ。

まねできることがないかと読み進めて、

ときどき、胸がチクチク痛むような過去の記憶が蘇った。


終わりの見えない山積みの仕事を抱えて途方にくれている過去の自分が、

通勤途中に吐き気を感じるという記憶の断片が蘇った。

仕事だけでも大変なのに、この本で紹介されている達人たちは、

私のように仕事で悩んだりしてないようで、

別次元にいる人たちだと思った。

心を軽くするための家事本なのに、

重い気分になった。


過去の仕事に悩む自分は、いつも締め切りに追われていて、

仕事の出来栄えは悪かった。

悩んで吐き気にも苦しんでいた過去の自分を思い起こしたのは、なぜ?


無駄を省き、段取りよく、効率的に家事をこなす達人を見て、

何が無駄なのか分からず、段取りもできてなかった過去の自分を思い起こしたのは、なぜ?


なぜなんだろう。

達人を怖いと思った。

怖いと思うと、過去のことを思い出した。

そうだな・・・。

過去の職場には、私が「終わりのない仕事」と思っていた仕事を、

効率よくテキパキとこなす先輩がいたなあ。

私は、その先輩が怖かった。


過去の私がいた職場では、仕事が遅い人がいじられたり揶揄われたりするところだったから、

いじめられるのも怖かったなあ。


テキパキと無駄を省き、効率よく家事をこなす達人について読んだのがきっかけで、

苦しかったことや怖かったことを思い出して、

仕事をしていない「今」の安心が、過去の記憶によって「不安」へ引き寄せられたのかもしれん。


今は、もう働いてないんだから、「怖い」と思わなくていいんだよ・・と自分に言い聞かせた。

・・・わたむし(妻)