イヤミス

真梨幸子さんの作品は、「イヤミス」というジャンルに入るそうだ。
 
事件のトリックや謎解きより、人のドロドロとした心理を掘り下げていて、読み手は、
 
人の暗部を味わい、読後の嫌な気分を楽しむのだそうだ。
 
嫌な気分になるミステリーだから、「イヤミス」なのだそうだ。
 
 
事件の被害者に同情するというより、高い所から俯瞰して見て、
 
ああはなりたくないものだ・・馬鹿馬鹿しい・・などと他人事として受け止められる人が
 
話を楽しめるんだろう。
 
 
自分が似たような事件の身近にいたり、被害経験があったりしたら、
 
読後に嫌な気分になるだけでは済まなくて、
 
悪い影響を受けてしまうだろう。
 
 
多分、私は、真梨幸子さんの作品について、笑いながら面白い・・・
 
もっとエグイ話を書いて欲しい・・なんて言う人とは
 
お友だちになれないだろう。
 
 
「女ともだち」と「更年期少女」を読んで、気分が滅入ってしまうくらいに打ちのめされてしまった。
 
なぜかというと、ネット掲示板で経験したトラブルと似たようなことが書かれていて、
 
私が辛いと思ったことは、既に小説に書かれていて、
 
他人の楽しみのネタになっていたと分かったからだ。
 
 
他人にとって、笑える話なのかもしれないと思った。
 
なんか・・・小説を読んで、毒を浴びたような感じ。
 
 
・・・わたむし(妻)