リーガルハイ②

リーガルハイでは、男子生徒が屋上から落ちても死ななかった。


「相棒」等の刑事ドラマでは、もっと低い場所からの落下で人が亡くなる。

もちろん、高い場所からの転落死の場面もある。


リーガルハイでは、登場人物が死なないという安心感がある。


だけど、どうだろう。

落下したときの音は生々しい。

私が生々しく感じるのは、人が落ちたときの音を覚えているからだろう。


昼休みに職員室に居たら、ドンと鈍い音がした。聞いたこともない音だった。

2階から子どもが落ちたのだった。幸い、骨折で済み、命には関わらなかった。

ごっこをしていて、逃げようとして2階の窓から落ちた。その時の音だ。



まったく別に、命に関わる場面に遭遇したことがある。

突然、子どもが倒れ意識が無くなった。男の先生が心臓マッサージをしながら

養護教諭が別の処置をし、別の教師が救急車を呼んだ。

他の教師たちは、何も出来ずに見守った。救急車が到着するまでの数分間がとても長く感じられた。

私は、子どもが目の前で意識を失っている様子をとても怖い思いで見ていた。何も出来ずに。


ドラマ「リーガルハイ」では、そのような深刻な怖さは描かれていなかった。

だけど、人が死んでしまうような怖い場面だ。


そして、「飛べそうだと思って飛んだ」という台詞も怖い。


空を飛ぶイメージをして、飛べそうな気がして高い所から飛び降りてしまう幼い子はいる。

ウルトラマンや空を飛ぶポケモンなどになりきってしまう。

子どものもつ怖さだ。


・・・わたむし(妻)