引きこもり特集を見て
NHK「クローズアップ現代+」の引きこもり特集を見た。
買い物と趣味での外出しかしないのを引きこもりと言うそうだ。
それで言えば、私も引きこもりになる。
「クローズアップ現代+」では、高齢の親が亡くなって一人家に残った引きこもりの男性が2人、
紹介されていた。
一人は、親が残した預金を切り崩して生活し、社会からの支援を拒否し、衰弱死した。
もう一人は、親の遺体がある家で衰弱しているところを救出された。
この番組で驚いたのは、高齢の親が介護サービスを受けて、引きこもりの人が居ると分かっているのに、
介護サービスの人が引きこもり支援につなげられないという現実があること。
介護サービスの対象は高齢者だからという。
ショックな内容だった。
明らかに衰弱していると見て分かるのに、「病院へ行こう」と声をかけても、本人が嫌がれば病院へ連れて行けない。その結果、死んでしまう。
衰弱しているところを発見し、救急搬送すれば命が助かる。
亡くなった場合、命が助かった場合をこの特集で見て、
困っている人がいると分かっているのに助けられない現実を知った。
親が残した預金を切り崩して生活していた男性が、病院へ行くのを断ったのは、
きっとお金の心配をしたからだろう。
病院へ行くのを断ったその時、自分が数日後に死ぬと思っていただろうか?
食べるものがなくて、思考が止まって、とりあえず人との関わりを避けてしまって、
眠ったまま死んだのだろうと
想像した。
亡くなった男性は56才だった。
とても残念でかわいそうだった。
引きこもりの男性が役所に生活について相談したら、
きっと暮らしを支えるサービスを受けられるだろう。
「あなた、まだ高齢じゃないから働けるでしょ」と突き放して援助を断る役所はないだろう。
相談窓口へ行くことができれば、生きながらえるはずだ。
それにしても、介護サービスの人が引きこもりの人を発見していても、
支援につながっていない現実を見て、
どうにかならんの?と苛立ちを感じた。
・・・わたむし(妻)