ダム
うきは市に住んでいた頃、一度だけ、水害の恐怖を感じたことがあった。
嫌な臭いがするので外を見ると、あたり一面が茶色い水が流れていた。
道路は川のよう。
この水害で、隈上川にかかる橋が駄目になり、鉄道がストップした。
土砂崩れに巻き込まれて亡くなった人もいた。
見慣れた山の形が変化した。
当時、隈上川上流の合所ダムを放流したせいで川の水が溢れたと聞いた。
どうして洪水が起こりそうなときに放流するのかと憤りを感じたのだった。
今、甚大な被害が出ている西日本豪雨でも同様のダムの問題があると聞いた。
農業用水や飲料水のためにもダムの水を使うから、豪雨時に放流しなくて済むように
調整するのは難しいそうだ。
ダムは水害を防ぐという概念を捨てなきゃならないようだ。
上流にダムがあると、もしかしたら水害が起こるかもしれんと思うことにしよう。
実際に、見捨てられたみたいに、豪雨のときにダムの水が放流される。
多分、ダムが壊れるのを防ぐ必要があるから。
ダムが壊れたら、もっと酷いことになるから。
・・・わたむし(妻)