派遣社員の雇い止め相次ぐという新聞記事
7月16日、西日本新聞の一面に「雇い止め」という気になる言葉を見つけた。
改正労働派遣法が施行され、派遣社員が同じ職場で働くのは最長3年まで。3年を超える場合は直接雇用へという動きになるはずだったが、
派遣先の会社は、派遣社員の「正社員化」を避けるために、雇い止めしているという記事だった。
記事によると、10年以上契約更新して働いていた人が雇い止めされているという。
その会社で正社員になれるかもしれないと雇用安定を希望していた人が、
首切りされている。
記事を読みながら、そんな会社のために10年以上働いて、結局使い捨てかと怒りが湧いた。
求人誌には「長期働いてくれる人」という呼びこみ文句が多いが、
実際には、「忙しいときだけ働いてくれる人」を募集しているのだなあ。
表向き、どの会社も突然の雇い止めなんてしないように見えるが、
会社の利益のために派遣社員を雇い止めする。
上手に表と裏を使い分けている。
世の中、全体的に人手不足と言われているが、
派遣社員にとって安心して働ける世の中とは言えないようだ。
法律について知るのと同じくらいに、
会社の方針を知っておく必要があるだろう。
自分の意志で契約更新しない道も見えるだろう。
そもそも、会社が非正規・派遣を雇うのは、
辞めさせやすい労働者を必要としているから。
忙しいときに人手は必要だが、暇なときには人件費を節約したいのだ。
問題は、忙しいときにその人手が集まるかどうか。
私の想像では、高齢者が働く様子が思い浮かぶ。
ベテランの派遣社員を雇い止めした先述の会社では、
10月から60代のベテランが働くだろう。
そして、3年後には、別の高齢者に替わる。
派遣会社に登録する高齢者が増え、
高齢者を雇う派遣先が増えるだろう。
で、若者はどうなる?
働き盛りの人たちは?
慣れない職種へと転換するだろうか?
・・・わたむし(妻)