女人禁制

相撲の巡業で、土俵でスピーチしようとしていた市長が倒れた。

看護師の女性たちが駆けつけて心臓マッサージをし、市長の命は救われた。

それだけならすごく良いニュースになっただろうが、

「女性の方は土俵を下りてください」というアナウンスが繰り返され、大量の塩で土俵が清められたから、

女性蔑視ではないかと批判ニュースになった。


衝撃的なニュースだった。

ニュースでは、「にょにんきんぜい」という言葉が耳に残った。

私は、「にょにんきんせい」と読んできたので、

おや?間違えて読んでいたのかと気になった。

禁制は「せ」を濁らせて「きんぜい」と読むのが正しいのか・・・。


それにしても、相撲界のニュースが続いている。

女性が土俵に入れないということを忘れていたが、ニュースで思い知らされた感じがした。

相撲界のしきたりでは、人命救助といえども、女性が土俵にあがるのを嫌がるようだ。

そんなに嫌なら、土俵際に常に男性医師と男性看護師が居るようにしたら良いだろう。

でも、体が男性で心は女性という場合もある。

その人は女性とも言える。


相撲は神様の前で勝負する神事だそうだが、

神様に性別はあるのだろうか?


女性は穢れているから男性としか触れ合いたくないという神様なのだろうか?

神様は、人間の命を軽視する戦いの神なのだろうか?


そういえば、昔、火の中に手を入れても火傷をしなかったら無罪、火傷をしたら有罪というような理不尽な裁判があったと聞いたことがある。

案外、相撲もそれに近いものかもしれん。


女性を嫌う神様の前で、相撲をとってどちらが勝つか占ったんじゃないかと想像した。

占いの場である土俵上に女性がいると、正しい占いにならないから

女性が排除されたのかもしれん。


人々は神様をそんたくして、女人禁制にしたのかも。

女嫌いの神様だとしたら、

日本の神様って、心が狭いと思う。



・・・わたむし(妻)