汚れは限りないが、それなりにキレイにしていればOKだ

スプレーボトルに無香料の柔軟剤と水を入れる。

雑巾にそれを吹きつけて、雑巾を湿らせる。

この湿り雑巾でいろんな所を拭く。


明かりの傘を拭くと、湿り雑巾はグレーになった。

予想通り。

机の引き出しの取っ手を拭くと、またまた湿り雑巾はグレーになった。

これは予想外の汚れ。


冷蔵庫の外側も結構汚れていた。

電子ピアノも、テレビも、結構汚れていた。


多分、手を触れてないあらゆるところが

自分が思っている以上に汚れているんだろう。

あそこも、ここも、こっちもあっちも、そっちも、

汚れているんだろう。


床だって、床板の継ぎ目に汚れが溜まっていそうだな。

くそっ。切りがねえな。

汚れは無限にある。


汚れを見つけ出そうとすれば、限りなし。


ふと、洗濯槽洗いの洗剤が思い浮かんだ。

99.9%のカビを除菌できると書かれている。

100パーセントと書かないところは正直だな。

が、99.9%というのは怪しい。

60%かもしれん。


まあ、いいじゃないか60%でも。

私の拭き掃除では、60%も到達できそうにない。

だって、届かないところがいっぱいだ。


目の前の机でさえ、60%もキレイにできない。

でも、拭けば拭くほど汚れは取れる。

「まだ汚れている」と減点法で厳しく見れば私の掃除は駄目だけど、

「拭いたところの汚れは減ったね」と加点法で見れば、合格だろう。

拭かないより、ずっと良い。


10万個の汚れがあるとしたら、

ちょっと拭けば、9万9千個に減るだろう。

拭かなければ、10万個以上に増えるだろう。


そうだな。

日々の掃除は汚れを増やさないためにすると考えても良さそうだ。

掃除をしてもしなくても汚れはあるが、掃除をして汚れを増やさないようにするんだ。

「汚れ」をメダカの住む小川の状態にする。

「汚れ」の濁流に飲まれないようにする。

汚れゼロを目指さず、ほどほどに掃除する。


完璧を目指すと、一日中掃除をしなくてはならない。

掃除のための毎日になり、やりたいことはできない。

もはや、それは潔癖症という病気状態だ。


ある程度の汚れはあるものだと受け入れて普通の暮らしをするのが良いな。

って、私、そんなに掃除してない。

一日に掃除にかける時間は15分程度だ。


・・・わたむし(妻)