自殺は防げたのではないか

福井県池田町での中二生徒自殺について、経緯を説明する文書が池田町のホームページにあった。

ざっと読んでみた。

新聞などにあった宿題の未提出とは、読み書きに困難さを抱える生徒が、国語の課題提出ができなかったことと分かった。

生徒は不調を訴え保健室を利用し、早退することがあった。

登校渋りがあったときに、担任は家庭訪問をし保護者と話しているが、生徒と保護者の要望は聞き流されている。

小学校のころから、子ども間のいじめがあった。

指導を見直すように助言する教師はいたが、聞き流されている。



専門家が学校と協力しあう体制はあったはずだけど、自殺した生徒については、

専門家につながず、担任も副担任も生徒の特性に合った指導をしなかった。


報告書では、生徒間でのいじめによる自殺ではないとあったが、

いじめとの認定がないだけであって、生徒の苦境を救おうとする生徒はいなかったのだから、

いじめはなくても、友情を感じられない孤独の中で生徒は自殺したのだな。


自殺であるが、学校という閉ざされた組織が殺したようなものだな。

ハンディキャップについて無知な担任や副担任に対して、専門家が指導の支援をしていたら、

自殺は防げたはず。


全校生徒50人くらいの小さな中学校だから、

のどかな学校をイメージするが、

閉鎖的で、そこでの関係がこじれてしまったら、

生き地獄のような辛さが続く。

田舎でのんびり、田舎でのびのびと育児をするという明るいイメージとはかけ離れた現実があるのだなあ。

景色は美しかろうが、人間関係は美しくもなく、温かくもないのだな。


生徒一人が厳しく叱責され、淡々と学校生活を送る生徒たちがいる様子を想像して、

寒々しい気持ちになった。


・・・わたむし(妻)