自動車

夫から聞いた話。

いつもは自転車で来ている人が、自家用車で職場へ来たが、

その車がとっても良い車だったから、

新車で買えば800万円くらいじゃないかと話題になったそうだ。


この話を聞いて、自転車と良い車というギャップが面白いと思った。

で、ちょっと羨ましいと思った。

我が家には800万円の車はないから。


私だったら、車にお金をかけないで貯金したい。

これまで私が運転した車は、安いと思ったことはないが、

他人が「良い車だね」と感嘆するものではなかった。


車については、思い出がある。

仕事で生徒を乗せて移動しなくてはならないことがあった。

私の車は、古びた軽自動車だった。

乗せた生徒は、「こんな車に乗ったのは初めて」と言った。

私は、心の中で「そうだよね」と受け止めた。

何故なら、その子の家の車は高級な外車だったから。

軽自動車に乗るのは生まれて初めてだったんだろう。



もう一つの思い出は、ある小学校で働いていたとき、

私の名前を知らない児童が、大きな声で、

「ボロ自動車の先生」と私を呼んだこと。

私は心の中で、そんな言い方をしなくても・・・と凹んだ。

確かにボロ自動車だった。

職場の先生たちの車は、いわゆる「良い車」だったから、

私が乗っていた車はかなり見劣りした。

多分、「ボロ自動車の先生」と私を呼んだその子は、

自動車が好きだったんだろう。

関心事が車だったんだろう。

もしかしたら、私が「ボロ自動車」というあだ名で呼ばれていたのかもしれないが・・・。


人は見た目で評価されると聞いたことがある。

外見に、所有物も含まれるなら、乗っている車も評価の対象になるんだろう。


いつもは自転車通勤だが、ちゃんとした車も持っているんだね・・・と見た目を評価を上げた人、いるのかもしれない。

一方で、「ボロは来てても心は錦」という歌詞も記憶している。

それに、「ボロ自動車の先生」と呼ばれたとしても、悪口ではなかっただろう。


・・・わたむし(妻)