アマガエル
パラパラッと雨が降ると、
ちょっと埃っぽい匂いがして、
カッカッカッカッカッと生き物の鳴き声が聞こえてくる。
私は、アマガエルかなと思う。
子どもの頃はカエルが苦手でしかたがなかった。
特にアマガエル。
触るつもりがないのに、気づかずに触ってしまうことがあった。
アマガエルは周囲の色に合わせて体の色が変わる。
なので、ブロック塀に触れたときに、知らずにアマガエルを触ってしまうことがあった。
硬いブロックを触っているはずなのに、実際の手触りがブヨブヨ。
ゾッとするほど気持ちが悪かった。
最近知ったことだけど、
アマガエルには毒があり、触った手で目を擦ると大変なことになるそうだ。
子どもの頃には、そんなこと知らなかった。
ただヌルつきが気持ち悪かった。
ヌルついている粘液に毒があるかなんて気が回らなかった。
毒があると知ったから、アマガエルの頭に「毒」をつけて、
ドクアマガエルと呼ぼう。
カッカッカッカッと鳴き声が聞こえたら、
ドクアマガエルがいるなあと思うことにしよう。
そして、実際に言うときには、
( )で毒をくくって、(ドク)アマガエルと呼ぼう。
・・・わたむし(妻)