ブルージャスミン

ジャスミンという名の女性が主人公。

投資で金儲けをする夫とセレブな生活を楽しんでいたが、違法な取引で儲けていた夫は逮捕され、ジャスミンは無一文になる。何もかも失って妹の家に居候するのだが、質素な妹の生活も何もかもを良く思わないジャスミン

妹のジンジャーは、ジャスミンは神経を患っているから・・と気遣っているようだが・・・。


落ちぶれた元セレブを皮肉る内容なのかと思いながら見た。ハッピーエンドになるのかと期待していたら、バッドエンドだった。

違法な取引を夫がしていると知っていながら見て見ぬふりするジャスミン

ジャスミンの夫の浮気を知っているのに、自分には関係ないからとジャスミンに耳打ちしない友人たち。

うすうす夫の浮気に気づいているが話し合わないジャスミン

現実を見ようとしないジャスミン

欲を満たすために平気で嘘をつくジャスミン

ジャスミンと元夫を恨む人。詐欺師だと蔑む人。ジャスミンも負け犬と相手を蔑む。


アメリカは自由な国なんだろうけど、「ブルージャスミン」を見ると、富裕層とそうでない人々との間には

壁があり、差別があると思った。多分、日本でもそうなんだろう。

この映画を見ていて、納得できなかったのは、私には普通の家に見える妹ジンジャーの家が、ジャスミンにはみすぼらしい家に見えていること。ジンジャーの家をゴミためと表現する場面があったが、少しもそんな風に見えなかった。

ジャスミンが過去の光景をありありと見て独り言をつぶやく様子は、とても気の毒だと思ったが、多分この映画では、ジャスミン精神疾患を気持ちの悪いものとして描いているのだろうと思った。

ジャスミンが居場所を失ってベンチに一人で腰かけているところで映画は終わった。精神疾患は酷くなっているみたいだった。

その後、彼女は自殺するのかな・・と思った。希望のない終わり方だった。

現実を受け入れないと生きていけないだろう。

ジャスミンが、衝動的に夫の不正を密告して夫を破滅させたのを、彼女自身が後悔する場面はなかった。

後悔して、同じ過ちを繰り返さないようにすれば良いのになぁと思いながら映画は終わった。



・・・わたむし(妻)