ジャックと天空の巨人
魔法の豆の木が、植物というより怪獣のようだった。
天空の島にいる巨人たちは、とても汚く描かれていた。
言葉を話すし、ちゃんと考えもあるのだから、巨人は人類だろう。
映画の主人公ジャックは、なんの躊躇もなく巨人を殺してしまう。
姫を助け出す壮快な場面なんだろうけど、「こいつは殺してOK」と認定されたら
命を奪っても何とも思わなくなるのが人間なんだなぁとちょっと怖くなった。
悪の権化である巨人たちは、主人公が頭につけた魔法の冠を目にして服従する。
で、この王冠がイギリス王家に受け継がれているのだという結末になる。
ということは、イギリスに支配された人々は、汚くて忌まわしい巨人のように思われているということか。
支配したイギリス人は美しい人間で、支配された者たちは汚い魔物なのか。
そういえば、フランスのジャンヌダルクはイギリス軍に捕えられ、魔女というレッテルを貼られて火あぶりにされたっけ。
「ジャックと天空の巨人」は面白い映画として話題になったものだろうが、ちょっと嫌な気分になった。
・・・わたむし(妻)