「大人のための友達論」というエッセイを読んで

作家・浅井リョウさんの「大人のための友達論」というエッセイを読んだ。


心に突き刺さる内容だった。

友達が多い・少ない。どちらが幸せか・・・というテーマのテレビ番組があった。との書き出しなのだが、書き出しから心に引っかかった。

「友達がいない」という選択肢がないからだ。

役割や利害関係なく、「この人とは気が合う」「仲良くなりたい」と思える人に出合うと、嬉しくなると同時に連絡を取り合うかどうか誘うことに迷いが生ずるということが書かれ、最後に、仕事関係で知り合った人と友だちになりたい・・という締めくくりになっていた。

私は、誰かと出合い友達になろうという気持ちが枯れて、その手の回路が死滅している。友達だと思ってきた人たちとは別れてしまい、新たにそういう温かい関係を構築するのは難しいと思っている。

誰とも雑談もしない、誰とも話さない静かな生活をする。それで良いと思っている。

そう思っているけれど、このエッセイを読んで、私ってやっぱり半分死んでるなぁと実感したのだった。

・・・わたむし(妻)