パープルプラザ 筑紫野市立図書館

前方にドラッグイレブンの看板が見える。
 
踏切が閉まっている。
 
そこを、荒尾行きの快速列車が通り過ぎ、衝撃的な音と風圧を感じる。
 
背後に人の気配を感じて視線を足元に落として後ろを伺うと、
 
ベビーカーが見えた。
 
踏切を渡る途中で、高齢の男性とすれ違った。
 
 
ドラッグイレブンの店舗前を通り過ぎると、パープルプラザの文字が見えてきた。
 
 
パープルプラザ・・・
 
紫の広場という意味かな。
 
そういえば、筑紫野市内の公共施設の案内板は紫色だ。
 
 
前方にかまぼこ型の建物が見える。そこは、生涯学習センター。
 
その手前に、市民図書館はあった。
 
 
日傘を閉じて建物に入ると、急に喉の渇きを自覚した。
 
しまった。水筒持ってくれば良かったな。自販機ないかな・・・と見回していると、
 
冷水器があたったから、すぐに水を飲んだ。少し落ち着いた。
 
 
図書館に入ると、手前が児童書のコーナー。その奥に一般向けの本があった。
 
何冊か借りたいな・・・。
 
CDが並べられた棚を見つけた。
 
天地真理はあるか?
 
杏里、安全地帯、淡谷のり子・・・・
 
天地真理はなかった。聴くには買うしかないのかな・・・。
 
 
「金融」のコーナーで、「お金で泣かない大人になれ 本当は恐ろしいお金とのつきあい方」という本を手に取った。
 
「本当は恐ろしいグリム童話」を思い出させるサブタイトルだ。
 
 
働いていた頃、自殺防止についての講演会で、多重債務者の相談に乗り自殺防止の活動をする弁護士の話を聴いたのを思い出した。
 
私は、お金について考えると、すぐに人の死を連想する。
 
日頃、節約しようと考えて暮らしているくせに、「お金」について深く考えようとすると怖いのだ。
 
 
安売りの広告に、「大出血サービス」などと書かれていると、ドキリとする。
 
血を流さないでほしいと思う。
 
「お金」は「血液」に例えられることが多いようだ。
 
 
「赤字」というと、怪我人を連想する。
 
怖さを我慢して、本を借りた。
 
「お金で泣かない大人になれ 本当は恐ろしいお金とのつきあい方」という本の表紙は、
 
血のように赤い色だ。
 
 
・・・わたむし(妻)