嘱託職員について思うこと

市では、どれだけの人が嘱託職員として働いているのだろう。

広報での嘱託職員募集を見ても、全体の人数は分からない。

どこに尋ねたら分かるのだろう。



一定期間、嘱託職員として働いた人は、辞めた後、何をしているのだろう。

私の知る人では、

学校図書室で働いていた人は、たまに事務服姿で銀行に来ているのを見かける。

学校の事務室で働いていた人は、ドラッグストアで働いている。

老人介護の仕事に就いた人もいると聞く。

で、私は辞めた後は、学童保育で働いたり、非常勤で小学校で働いたりして、今は専業主婦だ。

多分、これからも専業主婦だろう。他の人たちは何をしているのだろう。



辞める時に上司に言われた言葉を覚えている。

「あなたにはご主人がいるから 良いじゃないですか。」


確かに、仕事を辞めたからといって暮らせないわけではない。

言われたそのときは、頭がフリーズして何も感じず、

後から思い出して、馬鹿なことを言う上司だと思った。

手のひらを返したような態度を醜いものだとも思った。

手のひらを返すこともお役目の1つだったのだろう。




離職票を書いてもらうとき、私は、二度と庁舎のその場を訪れたくなかったので

「早くしてください」と急かした。

離職票を書く担当者は、事務職ではなく幹部の秘書のような仕事をしていた。

だから、私の離職票を書くのは、その人の日頃の仕事とは違う余計な仕事のようだった。

「早くしてください」と言うと、その人はイライラしたように

「あなただけじゃないのよ」と切り捨てた言葉を放った。

私は、その人の美しくメイクアップした顔とひらひらした感じの服装を記憶している。

スーパーで買い物をしていると、たまにその人を見かける。服装の趣味は変わらないようだ。

私は、その人を見かけるたびに

「あなただけじゃないのよ。」という声を思い出す。


「あなただけじゃないのよ。」という言葉は、職から離れて、一市民になった私に向けられた言葉だった。

配慮に欠ける冷たい言葉だ。言った人には、イライラを吐き捨てた言葉だから、排泄物のようなものであって、記憶している言葉ではないだろう。




「うきはアリーナ」の現スタッフが任期満了を迎えるとき、市は少しは温かみのある対応をするのだろうか。

約束を守れなくて申し訳なかったと言う人はいるだろうか。

「うきはアリーナ」の運営に貢献してくれて有難かった・・と労う人はいるだろうか。