古本のあさくら 強いられた変身

ずっと前から気になっていた古本屋。

西鉄朝倉街道駅の近くにある。

気になっていたが一人で入れなかった。

連休に夫と入ってみた。


BGMのない静かな店は想像していた通りに小さかった。

コミックスと文庫本が整頓されていて、

ブックオフと違った品揃えだった。


私は文庫本の棚を眺め、

昔読んだ作家を見つけた。

眉村 卓。

昔、ブームになり、「ねらわれた学園」は映像化された。

懐かしくなり一冊買った。

「強いられた変身」

短編が7つ収められていた。

読みごたえがある内容だった。

明るい笑える話ではなくホラーテイストだった。


宇宙人が登場する話、パラレルワールドの人間が登場する話、

今で言うところのマイナンバー制度がでてくる話、

VRがでてくる話など。

展開が奇抜で、内容はちょっと怖い。

一番怖かったのは「セリョーナ」という話。

主人公は、「セリョーナ」という言葉を思い浮かべるが意味が分からない。

話が展開するにつれて、

主人公は、知らない言語を無意識に話してしまい、度々「セリョーナ」という言葉も脳裏に浮かぶ。

なので怖くなり友人の精神科医へ行く。

そこで催眠を受けると、信じられないような奇妙なことが判明し、

「セリョーナ」が何であるかも分かるが、

「信じられないような奇妙なこと」が恐ろしいことであるために、

「セリョーナ」の意味や知らない言語を話した訳が分かったのに、さらに恐ろしい思いをする。


気になることを調べ、恐ろしい真実を知るなんて怖い。

・・・わたむし(妻)

・・・わたむし(妻)