女子体操・宮川選手についてのニュースを見て

毎日、女子体操の宮川選手がパワハラを受けたというニュースが続いている。

宮川選手はパワハラを受けたと言い、

塚原氏たちは、パワハラでなく指導だと言う。

ドロドロと、このままニュースは続くようだ。


東京オリンピックのボランティア募集についてのニュースも気になる。

自分は、全くボランティアに関わらないから、無関係なんだけど・・・ちょっと気になる。

過去のボランティア経験を思い起こすから気になるのかなあ。


私が経験したのは、精神保健ボランティア。

保健所での講座で精神保健ボランティアについて学び、実習を受け、

そして、自分のペースでボランティア活動をした。

1年か1年半くらいやったかなあ。


精神保健ボランティアというのは、保健所が行う精神障害者の居場所活動に参加するというもの。

事前の口座で、精神病について学んだり、精神障害者から話を聞いたり、

ボランティア活動をしている人の経験談を聞いたりした。

講座で印象に残っているのは、社会参加をしたいという動機で参加した主婦のこと。

純粋に、社会貢献したいという動機だった。


私の場合は、精神障害って何だろうという関心と、仕事を辞めて時間があり、

何か社会的な活動をしたいという思いもあった。

精神障害って何だろう」という関心というか、疑問は、

仕事をしていたときの経験から来ていた。


仕事で、ある学習会に参加した。

そこで、精神障害者の自立支援施設を運営する方の話を聞き、

学習会の参加者たちとの意見交流もあったが、

話す人それぞれが、「精神障害」について違った捉え方をしていて、

話が噛み合わなかった。

精神病を患うことが精神障害であるという捉え方がある一方で、

いじめや犯罪を犯すようなことが精神障害であると捉える人がいた。

それぞれが違う定義で話すから、交流にならなかった。


精神保健ボランティアの講座で知ったのは、精神病を患っている人が、

犯罪を犯す人と精神病をつなげられ、誤解されて困っているということと、

薬物依存は、依存症という精神病であると同時に、犯罪でもあるということ。

薬物依存から回復しようと努めている人の話を聞いて納得した。

それぞれ、違う状態だから、「精神障害」とひとくくりにできないし、

精神障害=犯罪と繋げてもいかんと分かった。


講座に参加し、実際にボランティアを経験して、精神障害についてより理解できるようになったかは疑問。

分からないことがたくさんあるという無知の知を知った。

分かったとは思えないし、

ボランティア活動を通して、社会貢献できたという実感もない。

一緒に楽しんだという感じは残った。

それが収穫だ。

とにかく、ちょっと学んだり、ちょっと経験したくらいでは、

「分かった」「できた」という実感はないということ。

でも、経験できて良かったと思う。

精神障害について、分からんことは多いままだが、

犯罪者と精神病をつなげるような考えは持たなくなった。

病気の人が犯罪を犯すという間違った考えを排除できた。

それに、病気=怖いという思いもなくなった。


まだまだ、学びたい気持ちは持ち続けている。

それが、ボランティアの成果かなあと思う。


学びたい気持ちが続いているからだろう、

ニュースを見ると、自然とそっちに気持ちが向かう。


体操女子のパワハラ問題についてのニュースに関連して、

尾木ママが、速見コーチと宮川選手は共依存関係とコメントしていたように記憶している。

共依存」という言葉、これもまた、人それぞれに解釈し誤解しやすい言葉だと思った。

暴力をふるう人、暴力を受ける人との関係を「共依存」と言ってるようだが、

共依存」という病理的な関係であるならば、

二人を切り離す必要があるんだろう。

でも、ニュースを見ただけの人が、「あの人たちは共依存関係」と言って良いものかと疑問に思ったりする。


速見コーチと宮川選手を離すのは正解だ・・と、今、言えるものなのか、

尾木ママ、どういう意味ですか?

共依存」という言葉は、日常会話で登場する平易な言葉とは違う専門用語だから、

言葉が一人歩きしてしまうのは、混乱を深めてしまうような気がする。

ドロドロがもっとドロドロするんじゃないか・・・。


いろんな人がいろんなことを言うのは自由なんだけど、

言葉のすれ違いが別の誤解を産むのは良くないと思ったりする。

・・・わたむし(妻)