老後破産についての番組を見て

午後のローカル番組で老後破産についてのコーナーがあった。

グリーンコープの相談員が老後破産の現実について解説していた。

縫い物をしながら、私は番組での解説を聞いた。


若者の破産は減っているが高齢者の破産は増加しているという。

離婚した娘の生活を支援するために借金した、高齢になって大腸がんになり治療費のために借金したなどの例が紹介された。

老後のために貯蓄していないことが、経済破たんの原因だという。

で、老後のためには3000万円から4000万円の貯蓄が必要だと言われていた。

私は、縫い物をしながら、「宝くじに当たるなどの幸運がなくては無理だな」と思った。

老後破産が増えていると警告するのが目的の番組なんだろうか。


子どもを育てあげ、老後の蓄えも十分にできる人って、どんな人だろうと想像した。

私の想像では、20代からコツコツ貯金に励んでいる人がそういう人。

恋愛や結婚をしない。子どももいない。ただ、自分のためにコツコツ貯金する。

ただただ、老後に備えるために働いて貯金するという人だ。


ははあ。

老後の不安があるから、若者は結婚を避けるのかな。

結婚しても、あえて子どものいない生活をしようとするのか。

まあ、これは極端なイメージだ。


3000万円、4000万円の貯蓄がなくても破たんしないで暮らしている例は紹介されないのかなと、

番組に対して不満を持った。

何千万円も老後の備えをするのが当たり前だよと言ってんの?という怒りの声が心の中で湧いたが、

チクチクと縫い物をしていると、自然と怒りはおさまった。


我が家に余裕ある老後は来ないと思う。

年取った私は、お金の心配を抱えながら暮らすだろう。

それでも、楽しみはあるだろう。


・・・わたむし(妻)