刺繍

シーツの四隅に数字を刺繍している。

「1」「2」「3」を刺繍し、今日は、「4」を刺繍した。

シーツに番号がついていると、どのシーツをどんな風に使っているか、洗えているかを意識できるんじゃないかと思い、数字を刺繍することにした。

まだ番号をつけてないのがあるが、1日に一つずつやっていくつもりだ。


チクチクと縫っていると、なぜか気分が良くなる。

が、今日は、

「時間をかけて刺繍しなくても良いのでは?油性マジックで書けば楽でしょ」

と、刺繍する自分を批判する声が自分の内側で聞こえた。

そして、「いやいや、こうやって刺繍するのが楽しいから良いの」と反論した。


楽しいからやっていると、楽しみを冷ますような自己批判の声が出てくる。

その度に、「これは私の楽しみだから良い」と自分に言い聞かせる。

油性マジックで書かれた数字でシーツを管理する方が生産的だが、

シーツに愛着は湧かない。

刺繍の方が、可愛くて大切に思える。

だから、刺繍で良いんだ。


自己批判の自分の内なる言葉にも意味がある。

自分は段取りが苦手で要領が悪いというコンプレックスがあるから、

刺繍して楽しんでいる自分を「駄目だな」と批判したくなるんだろう。


けれども、刺繍は楽しい。


・・・わたむし(妻)