金持ちが貧乏な人を嗤うエッセイ・・・
エッセイスト、小説家が書いたエッセイを数冊読み、
なぜだか分からないがモヤモヤした気分になった。
モヤモヤの理由は分からない。
ただ、漠然とだが、自分が求めているものと違っていたというモヤモヤなのかなあと思った。
先日、大正昭和初期の生活についての本を読んで、昔の生活は自分が思っていたより豊かだったんだなあと感心したが、
手のひらが裏返ったみたいに別の思いに変わった。
当時の豊かな階層の暮らしを見て、豊かだなと思ったに過ぎないと思うようになった。
もしかしたら、私が感じたモヤモヤは、裕福な人を妬む気持ちなのかもしれない。
エッセイを読んだことで、裕福な人の豊かな暮らしを覗き見したような感覚になり、
反感が湧いたということなのかも。
群ようこさんのエッセイが面白いと思って読み始めたが、
ひとつのエッセイを読んで思いが変わった。
テレビに出演した「美魔女」の歯を見て嘲笑う内容があった。
保険内の治療をしている美魔女を美しくないと言う。
歯を見ればその人の経済状況が分かってしまうという内容なのかもしれない。
世の中の人々が、群ようこさんのような感覚なのなら、人前で笑うのは危ないことだと思った。
他人の口に銀歯を見つけて、美しくないと笑う人は少なくないのかもしれん。
私は歯の治療をするとき、保険内でお願いしますと言う。
それが私の当たり前だが、
歯の治療にお金をかけて当たり前という人から見ると、私の口元は笑いの対象のようだ。
もしかして、私のモヤモヤは群ようこさんのエッセイに対する怒りが元になっているのかもしれん。
お金持ちが、貧乏な人を「美しくない」「みすぼらしい」と言って嗤い、
文章として発表していることへの怒りなのかもしれん。
・・・わたむし(妻)