小イワシ

娘に食材の買い物を頼んでいたら、小イワシを買ってきてくれた。

イワシと名前がつけられているのは、

イワシの中でも小ぶりだからだろう。

1パック99円という安さだったから娘は買ったそうだ。

が、私は素直に「ありがとう」と言えなかった。

パックの中の小イワシたちは、魚の形のまま。

だから安いのだろう。


魚の扱いが苦手な私は、切り身を買うが、

今日は小イワシを食べられるよう処理しなくてはならない。

「めんどくさいなあ」と心の中でつぶやいた。


とりあえす、小イワシの頭を落としていった。

10匹ほどの小イワシは、頭と体が離れてバラバラになった。

次に尾を切り離した。

さて、腹を切り開かねばと気合いを入れた。

スパスパと腹を切ることがでは、内臓も取りだせた。

次は骨取りだ。

尾の近くから頭に向かって背骨を身から引きはがした。

骨抜きになった小イワシたちを何回か水を取り替えながら洗い、

キッチンペーパーで水気を拭き取った。


めんどうだと思っていたが、処理にとりかかったら思っていたより短時間でやりとげた。


魚を丸ごと買うと安い理由は、処理の手間をかけていないから。

ズボラでその手間を省きたい私は、これまで高い買い物をしてきたんだなと思った。


・・・わたむし(妻)