地獄のようなホテルのレストラン厨房

モーニングショーで、仙台国際ホテルの問題が取り上げられていた。

ホテルのレストラン洋食部門で働く女性が料理長から暴言、暴力を受けていたという問題だった。

その内容が酷いものだった。

女性は生まれつき足に麻痺があり、身体障碍者4級。「障害がうつる」という暴言を受けていた。

料理長は女性を蹴って転ばせるという行動もしていた。


なんとなくだが、美味しい料理を作る人は細やかな心を持つ優しい人だという印象を持っていた。

でも、最近、このイメージが壊れた。去年だったか、NHKの「あさイチ」に出演していた料理人が、店で部下を足蹴にしていたという不祥事があった。

何と言う番組か忘れたが、日本料理を学びに来た外国人が紹介されていたが、この外国人が左利きだった。

料理長は、右手が使えるようになれと右手に箸を持たせ、豆を箸でつまませていた。

日本料理の道具が右利き用だからという理由が述べられていた。

日本料理の世界では、左利き用の道具を作らないものなのかと がっかりした。


私の弟は左利きのため、箸と鉛筆を右手で使えるように練習したのだが、学校ではいろいろ辛い思いをしたようだった。

左利きであることは、手に障害があることと別だが、右利きを優先させる文化の中で、「障害」になる。

障害の線引きは、障害のある人が引いているのではなく、

世の中の仕組みや社会を構成する人々が引いているんだと思う。


左利き用の道具が多様に作られるなら、左利きのままでも日本料理の世界で障害を感じないだろう。

仙台国際ホテルで、足に麻痺のある女性が暴言・暴力を受けたそうだが、女性は専門学校で学び、調理師の資格も持っていたのだから、本当なら調理しとして働いていけたはず。問題は、暴言・暴力の加害者たちにあるし、問題を見つけ出せなかったホテルも問題だと思う。

調理に関わる人の離職率は高いと聞いたことがある。

厳しい職場環境に馴染めずに辞める人が多いと聞いた。

厳しさの中身までは聞いたことがなかった。

上司による理不尽な暴言や暴力が蔓延していても、問題視されないからではないかと、今回の報道で思った。

料理の修行が厳しいのではなく、いじめや嫌がらせがあるという厳しさが改善されることが必要なんじゃないかと思った。


・・・わたむし(妻)