終わりがない

出勤前にシャワーを浴びる人。

帰宅したら直ぐにシャワーを浴びる人。

夕食前に入浴する人。

就寝前に入浴する人。

これらの4種類の人間が我が家にいる。


浴室の水気を放置するとヌルヌルになるから、できるだけ拭きとっておこうと思う。

私は就寝前に入浴し、手の届くところだけ拭く。入念にはできない。

で、ヌルヌルになるのが嫌なので、午前中のうちに就寝前よりも丁寧に水気を拭き取る。

やれやれと安心していると、数時間後には家族の一人が帰宅しシャワーを浴びる。

浴室は濡れる。


そこでまた、私は水気を拭き取る・・・とはならない。

ああ・・と心の中で意味のない言葉を呟いているだけ。

ネガティブな考えが浮かぶ。

「どうせ、また濡れるから拭かないでおこう」


濡れる度に拭き掃除をするのが当たり前になると、

「どうせ・・・」と思わなくなるだろう。


手が届く範囲だけでも拭こう。

隅っこだけでも拭こう。


終わりなき「水気」との戦いだ。

「どうせ」という呟きで負けてきた。

一日でもいい。勝ちたいものだ。


・・・わたむし(妻)