真田丸

最終回を見る前、

「今日で真田丸が終わる」と繰り返し言い、

見てから、

「ああ、真田丸が終わってしまった」と繰り返し言った。

最後の最後まで面白かった。


調理場のオヤジが生々しかった。

本当は自分がスパイなのに、真田幸村が徳川の密偵と会っているのを目撃したと言い、

調理場に火をつける。

調理場のオヤジは、娘を秀吉にレイプされ、娘と奥さんはそれを苦にして自殺。

秀吉を恨んで、大阪城の破滅を見たいと思いながら生きてきた。

オヤジは真田幸村に破滅をもたらす悪人なんだけど、秀吉を恨むのは当然だろうと納得した。

大阪城を破壊したのは家康ではなく、調理場のオヤジだったという結末の一つに、胸をえぐられるような思いがした。

悪役の調理場のオヤジは、組織の犠牲になり妻子をも奪われた人だ。

現実の社会では、組織の犠牲になった人たちが泣き寝入りし、組織は良いイメージのまま存在している。

やっぱ、現実とドラマは違うなと思った。

主人公の最期に感情移入せず、私は調理場のオヤジになって見ていた。

心の中に復讐心があるのだろう。


・・・わたむし(妻)