古い記憶
思い出したくもないのに思い出す古い記憶。
テーブルにプリントが並べられていて、一枚ずつ取っていってトントンとテーブルに突いてプリントを揃える。
プリントをうまく取れなくて手間取り時間がかかる。
私は焦る。
一人で作業しているのではなく、何人もの人が同じ作業をしていて、手間取っている私の後ろで人が待っている。
私は、早くしなきゃと焦る。
「あなたが仕事遅いの、みんな知ってる」と先輩から言われる。
私は、仕事ができない駄目な人とみんなから言われていると認識し、落ち込んでしまう。
似たような出来事が繰り返される毎日が続き、「仕事ができない駄目な人」という認識が定着してしまう。
なぜ今頃、そんなことを思い出すのかな。
毎日のように「お前は駄目だ」というようなことを言われたら、誰だって良い気分にはならないだろう。
それに、「あなたって駄目ね」と言うのは、親切とは違うし。
思い出すたびに、「意地悪だね」と反論しているが、過去のものに反論しても
何も返ってこない。
だから、今できることを考える。
・・・わたむし(妻)