施設に入所した伯母

実家で聞いたことなんだけど、伯母が施設に入所したとのこと。

一人暮らしをしていた伯母は、いろいろな困り事を抱えていたらしい。

料理して食事をしたいが、ガスなどの火が危ない。子どもたちが手配して宅配のお弁当で食事をすることにした。

週に一度、子どもが訪問するとお弁当は冷蔵庫に積まれていた。弁当を食べるようにと注意。

すると、叱られるのを避けるために、伯母は食べなかった弁当を田んぼで燃やすようになった。

たき火は禁止されているから、この伯母の行動は子どもに知らされた。

また、ホームヘルパーのサポートを断ってしまうという問題もあったそうだ。

伯母がボケていると気にかける住民は、伯母の暮らしぶりを子どもに報告するようになった。

親切心からの行動だろうが、伯母はゴミを点検されるようになった。

あるとき、「生ごみに卵の殻を混ぜている」との知らせが子どもに入ったそうだ。

子どもは、「卵の殻は生ごみではないか」と言ったそうだが、知らせてくれたその人は、「卵の殻は別だ」と言ったそうだ。


私は、その話を聞いて、親切と悪意の区別が難しいなぁと思った。

だって、私だったらゴミを点検されるのは嫌だからだ。ゴミを点検されるようになったら、そこに住めないだろう。


伯母はとても活発な人だった。60歳で車の免許を取得した。新しいことチャレンジする人だったと私は記憶している。運転免許証を返納してからは、徒歩で出かけていたそうだ。

自分で出来ることはやりたいという性分だろう。だけど、自分で出来ることが少なくなって、困っていただろうし、戸惑っていただろう。

施設でどんな生活をしているんだろう。近々会いに行きたい。


・・・わたむし(妻)