冬の嵐の中で
昨日は風が強く、雪は横向きに流れていた。
買い物に行かなくては・・・。鶏の水炊きを作ろう。
そうだ。手羽先を煮て鍋のスープをとろう。
早く買い物へ行こう。
この雪、傘では防げないし傘をさしていると歩きにくかろう。
そうだ。夫の防寒着を借りて傘をささずに歩いて行こう。
ニット帽をかぶって頭も温めることにした。水たまりがあるから、長靴を履くことにした。
全然おしゃれではないこの格好。雪の中で平気だった。
ビュービューと強い風と雪のせいか、スーパーのお客さんはいつもより少なく、レジは二つだけ解放されていた。
総菜コーナーに冷めた揚げ物がたくさん並んでいた。
寒い日に惣菜はあまり売れないのだろうかと思った。
無事に買い物を済ませて着替え、スープ作りに取り掛かった。
夕食作りがほとんど終わりかけ、夕方のローカルニュースを見たのだが、
寒さの中で亡くなった人のニュースがあった。
バイクに乗って新聞配達をしていた60代の男性は、バイクごと道路から川へ落ちてしまったのではないかと言われていた。
眠れない夜、新聞配達と思われるバイクの音を聞いて時計を見ると、3時くらいだったという記憶が浮かんだ。
亡くなった男性は、暴風雪警報が出ている真夜中にバイクに乗って新聞を配達していたのだろう。
いつも通る宝満川沿いの道でハンドルの自由を失い川へ落ちた。宝満川は堤防の下にすぐ水が流れているから、水に浸かってしまっただろう。水に浸かれば、防寒着は寒さ対策にならず、人通りが少ないために発見が遅れてしまったのだろう。
消防署、警察署、病院などがそんなに離れていなくても、助けを呼べない状況に陥ってしまったんだろう。
とても気の毒なニュースだと思った。
いつも通っている道が、そんなに危険だったなんて思ってもみなかっただろう。ガードレールはなかったのかな?
冬の寒さが厳しい夜、深酒して道で眠りでもしたら命取りだなと思った。
・・・わたむし(妻)