「ルポ 妻が心を病みました」 感想
「ツレが鬱になりまして」のように軽い感じのタイトルだなぁと思って「ルポ 妻が心を病みました」を借りた。
思っていたよりも重い内容だった。
残業当たり前、上司との軋轢、昼食もとれないほどの忙しさ等の厳しい職場環境で働き、その上に妻が心を病んだという状況が語られる。
会社は社員の幸せについては考えていないのかもしれない・・と思いながら読み進めた。
そう思うくらいに、語り手の職場環境は酷い。酷い環境が当たり前なのか?
それに、うつ病をとりまく世間の目は冷たい。
この本によると、うつ病の病歴があると住宅ローンが組めないという。
夫ではなく妻がうつ病だからローンが組めたという。
今の世の中は、病気をオープンにして他人の助けを受けるのは、そんなに簡単ではないと思った。
銀行は助けてくれないようだ。
病人を助けてくれる病院にしても、相性の良い所を見つけられなくて困っている人が多いと
この本で知った。
最終章の医師の言葉は刺激的だった。
「いざとなったら離婚すればいい」「離婚する前にやれるだけのことは最低限やりましょう」「別れも選択肢のひとつ」
ちょっと心が重くなるような内容だった。
夫婦で協力して困難を乗り越えるケースもあるし、病気を理由に離婚するケースもあるのだな。
・・・わたむし(妻)