鶏をじゅる
ふと、「鶏をじゅる」いう、うきはの方言を思い出した。
家で飼っている鶏をつぶすことを「じゅる」と言っていた。
鶏を殺して、湯に浸けて羽をむしり取り、
そして、解体する。
子どもの頃、私は、お客さんが集まる行事の前に
祖母が鶏をじゅるのを見ていた。
かわいそうだと思うが、料理されたものを美味しく食べていた。
人は、食べるために生き物を殺しているのだと、生活の中で知らず知らずのうちに感じていた。
子どもの頃、ヘンゼルとグレーテルの話を聞いて、とても怖いと思った。
それは、子どもが親から捨てられる内容だし、魔女が子どもを太らせて食べようとしてたから。
一番怖かったのは、かまどに魔女を突き落して死なせる場面。
タイムトラベルという昔のSFも、人が食べられる内容があるから怖かった。
自分は、食べ物を食べるけれど、自分が食べられると想像すると、とても怖い。
太古の時代には、人間は他の生き物から食べられることがあったのだから、
その怖さなのかも。
・・・わたむし(妻)