今昔物語集の鬼②

○隠形の男、観音の助けによりて身を顕すこと
 
・夜、男が4、5人ほどの鬼と出くわし、命を取られはしなかったが、唾を吐きかけられてしまう。鬼の唾のせいで、透明人間になってしまう。
 
 
 
○染殿の后、天狗に惑乱させられること
 
・美しい后が体調を崩し、回復祈願。そのとき、すごい神通力を持つ聖人が天皇に頼まれて山から来た。
でも、その聖人、美しい后に一目惚れ。冷静さを失ってレイプしてしまい、投獄されるが、「死んで鬼になって后と結ばれる」と願うと、怖がられて放免される。山に帰った聖人は、后が忘れられず、やっぱり死んで鬼になると思い、断食して餓死し、鬼になる。で、后に愛の告白をする。鬼は、邪力で后を思うままに操り、人前でもどこででもやりたい放題。
 
 
 
○猟師の母が鬼となり、子を食おうとすること
 
・山で猟師の兄弟が鹿を捕ろうとしていると、兄の頭の髪を捕まえる者がいる。で、弟に、髪を捕まれたら合図して矢で射ってもらう。その矢には、刃がついていて、兄の髪の毛をつかんだその手は、刃で切り落とされる。
兄弟は、その手を持って帰宅。すると、お母さんが、うんうん唸っている。年老いたお母さんが、子どもたちをつけて山に入り、子どもを食べようとしたらしい・・・という話。
 
 
 
 
 
鬼は、不思議な力を持っているが、欲のまま行動するんだな。
 
欲のまま行動し、しかも強いから怖い。
 
「染殿の后・・・」の話が、いちばん怖いと思った。
 
 
・・・わたむし(妻)