宮の森から大宰府へ散歩

筑紫野市の宮の森まで車で行き、そこから徒歩で太宰府天満宮へ行った。

急な坂ばかりだった。

山の斜面に道路が何本も通され、広い一軒家が立ち並んでいた。

一山全部が住宅地という感じ。

もしも自分がボールに変身したとしたら、猛スピードで転げ落ちると思うような急坂。

私は夫の後をのろのろと歩き、ゼイゼイと息を切らした。心臓も早めに動いたようだ。

山を越えると、今度は転んだら大変なことになりそうな急な下り坂になった。

道の両側にたくさんの梅があり、少しだけ咲いていた。

大宰府遊園地が見えてきた。

その奥が太宰府天満宮

お正月ほどは人はいなかったが賑わっていた。

とんとんとんとんっと太鼓の音がした。

猿回しだった。

猿は何度も宙返りをしたり、高い竹馬に乗ったりと芸達者だった。

猿を操る人は、白髪を緑色に染めた変わった感じのおじいさんだった。

おじいさんは緑色の髪を引き立てるかのような赤いシャツを着ていた。

胸元に「毎日が地獄です」とプリントされていた。

なんのメッセージなんだろう?毎日が地獄だなんて。

猿回しの芸で稼いだお金を誰かに奪われる毎日なんだろうか?


茶店で焼き立ての梅が枝餅を買って食べた。パリっと焼けていて餅の中には甘い小豆餡。

焼きたては美味い。それでいて一つ120円という安さ。

すごく得した気分になった。


観光客たちは、ピンクや黄緑など色とりどりの梅を撮影していた。

10のうち1咲いている。

梅の本数がすごいから、それでも花の多さに驚いた。

満開だと迫力感じるだろう。


もしかしたら日本人と同じくらいの外国人観光客がいるのではないかと思うくらいに外国人が多いと感じた。

声は聞こえるが言葉の意味が分からない。

言葉の感じから、韓国語だろう、中国語だろうと思うくらいだけど。

観光客は太宰府天満宮の何を目当てに訪れているのだろう?

言葉が話せるなら訊いてみたいと思った。


私が太宰府天満宮へ行ったのは、散歩と梅見のため。

息切れするような急な坂道を歩くためだった。


・・・わたむし(妻)