眠る
昨夜はなかなか寝付けなかった。
悩みがあるとかじゃなく、最近聞いた話が思い浮かんだ。
仕事で使う物を購入していた店のご主人が自殺したという話だ。
その話、本当かと疑問に思い店についてネット検索したら、店の代表者が奥さんの名前になっていた。
それを見て、話は本当だったのだと思った。
その途端、気持ちが重くなった。
動いているうちに意識の片隅に行っていたようだが、寝る時になって気持ちの中央にやって来たようだった。
「自殺」と聞くと、それが事実なのか、どういうことかと確かめたくなる。
それはまるで、洪水を見に行って巻きこまれてしまう危なさのようだ。
危ないと分かっているのに見たくなる。
そして、自分の中に同調するものを見つけて不安になるようだ。
その人は、自殺という自己破壊の波に飲まれた。
私のイメージでは、私はその大波の近くにいて、「怖い」と言ったり、
「誰か、助けて」と言ったりしている。
けれども、波に飲まれた時点で、その人はこの世にはおらず助けることはできない。
・・・わたむし(妻)