やまゆり園 指定管理者制度

殺傷事件が起きたやまゆり園は、神奈川県立の施設だとニュースで言われていた。

神奈川県知事も事件後、やまゆり園を訪れていた。

県立の施設だが、県が運営していない指定管理者制度で運営されていた施設だ。

指定管理者は公募され、応募した民間事業者が選ばれ、3年間運営する。3年ごとに指定管理者は選定し直される。

応募する事業者が一つだけなら、すんなりと決まるだろうが、複数が応募するなら、運営事業者は入れ替わるだろう。

県立だが、県営ではないので、運営は一定じゃない。

事件を起こした植松は、非常勤職員として働きはじめ、常勤職員になったとニュースで見たのだが、常勤職員であっても立場の不安定な非正規雇用だったんじゃないかな。


ニュースによっては、真面目に働いていたというのもあれば、怠惰だったというのもある。

はじめはやる気があったが、入所者の体に落書きをしたりするようになったというのもある。

勤務を続けているのに、労働の質は低下していたということかな。

植松は、こんなはずじゃなかった・・と不満を募らせたのだとしたら、不満の矛先は、入所者じゃなく運営者に向かうべきだったのでは?

同僚との交流はあったのだろうか?

そこで働くのが嫌だというならば、辞めて他で働いても良かったのでは?

地元に仕事がないなら、引っ越すという選択もあっただろう。

やまゆり園に固執しなくても良かったはずだ。


元々、やまゆり園で働いて、自分に合わないと感じていたんだろうから・・・。

ニュースでは、植松の友人たちの話は出てきても、同僚の話はなく、職場での研修の話もない。

ニュースで言われていることは、切れ切れで、パズルのピースみたい。


指定管理者制度には、問題がないわけではないようだ。

運営している指定管理者は、運営がマズければ県から次期の指定管理者に選定されないだろう。

うまくいっていると県に報告したいだろう。

問題があったとしても、内々で済まされてしまうだろう。


ニュースでは、誰が責任を持つかなんて少しも言われていない。

神奈川県が責任を持つのか?


一人の県職員を雇うお金で、2人の非常勤職員を雇えるから、正職員は非常勤に置き換えられている。

そして、施設を民間に運営してもらえば、さらに人件費は浮く。

全国的に、この流れで動いているみたい。


・・・わたむし(妻)