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「一を聞いて十を知るという言葉があるけど、お前の場合、十を聞いて一も知らん。お前と話していると話が飛んで分けが分からなくなる。ハハハ・・・」

夫は嗤う。

私は言う言葉が見つからなくて黙る。

こんなとき、普通、一緒に笑うものなのかもしれないが、私は笑えない。


話が飛ぶのは、論理的に考えてないからだろう。そのときに思いついたまま話すと話が飛ぶ。

家では気楽に話しているので、そうなってしまう。

が、嘲笑されるのは嫌だし悲しい。


「一を聞いて十を知るという言葉があるけど、お前の場合、十を聞いて一も知らん。お前と話していると話が飛んで分けが分からなくなる。ハハハ・・・」

そう言われると、その数時間後にかなり凹み、翌日も思い出して凹む。

引きずる。


悲しい気持ちが拗れたら、憎しみになるだろう。

そうならないよう、悲しみで留めておきたい。


・・・わたむし(妻)