食器のためすすぎ

ネットで節水方法を調べていると、「ためすすぎ」という言葉が出てくる。

洗濯のすすぎのように、食器も流水ですすがず、ボウルなどにためた水ですすぐのかな。


オーストラリアのように水が少ないところでは、洗剤液で食器を洗い、すすがないと書かれたページもあった。

食器洗い用の洗剤は体に無害だから大丈夫とのこと。

水がなければ、すすげない。多少の泡残りは許容してしまうんだな。


私は、節水のためにすすがないというのは、まだ受け入れられないので、流水ですすがない「ためすすぎ」を試すことにした。


が、中学時代の記憶がよみがえり、ちょっと怖くなった。



中学の家庭科の授業で先生での先生の話。先生が地域の公民館で食事の接待に参加したとき、そこでの食器洗いのやり方が受け入れられなかったという話だ。

ママレモンで食器を洗い、タライの水ですすいだだけだった。先生は、ママレモンは有害だと思っていて、流水ですすがなくてはならないとの考えだった。

ママレモンをゴキブリにかけるとすぐに死んでしまうくらいに有害なのだから、ためすすぎでは駄目だと先生は言っていた。


おそらく、私はこの話を怖い気持ちで聞いていただろう。40年近く前のことなのに当時の家庭科室の様子まで思い出してしまう。

ママレモンのように有害な洗剤をためすすぎするなんて・・・という先生の話は引きはがせない記憶になっているようだ。


しかし、先生の言ったことは真実なのだろうか。ママレモンという食器洗い洗剤はゴキブリを即死させるほど、農薬のように有害な物なのだろうか。

そんなに有害な物が売られているのか。



もうひとつ思い出すのが、高校時代のこと。家庭クラブという先生主導の活動で洗剤について調べたことだ。合成洗剤は有害だという仮説の裏付けをするために調べ活動をし、発表した。当時、同じように合成洗剤の有害性について発表した高校があった。その高校の家庭クラブは、マウスを使って実験していた。合成洗剤をマウスの体に塗り付けると、毛が抜けて皮膚が赤く爛れた。

かわいそうなマウスの写真が今も思い出される。おそらく私は怖いと思ったが怖いと言えなかっただろう。

有害だと言うために、あのマウスたちは苦しめられた。


洗濯に使う合成洗剤は、そんなに有害な物なのだろうか。

有害な洗剤を売っているのか。



そういえば、テレビのCMで体に優しいと言っているのは、無添加の石鹸だ。

合成洗剤のCMに「体に優しい」という言葉はない。



合成洗剤は怖いという観念があると、なかなか節水は難しいことのように思える。



そんなに怖くないと思えたら、ためすすぎで良いはずだ。

洗剤の会社は、どんなすすぎ方を勧めているだろう?。


・・・わたむし(妻)