週刊誌のスクープ

週刊現代は、秋葉原通り魔事件の加害者の弟の手記を複数回、独占スクープとして掲載した。
 
弟は、恋人に結婚を望んだか、殺人犯の家族であることを理由に恋人の親から反対され、
恋人からもフラれてしまう。
 
その後に自殺している。別れによって何もかも失ったような絶望を感じ、
 
一生、絶望の中で生きていくことになるのだ・・・というような感覚に圧倒されてしまったのかなぁ。
 
 
恋人の、手のひらを返したような心変わりに傷ついて落胆するのは分かる。
 
けれども、そのために死んでしまったら、加害者家族の心情を発信するという自らの望みを捨てることになるではないか。
 
それが、生きる理由だろう・・と亡くなった人に言いたい。
 
死にたくなる理由を書き連ねるのと同じように、生きる理由もひねり出すことができる。一人で考え付かなかったら、
 
他人にも考えてもらって、ひねり出したらいいんだ。
 
週刊現代は、自殺するかもしれないというメッセージを受け取っていたのに、医師とも連携せず、
 
手を差し伸べずに、自殺したという結果とともに手記を乗せ、雑誌を販売したのだな。
 
 
餓死しようと試みたという記述もあったのだから、その時点で彼を保護し、治療を受けていたら、
 
死ななくて済んだに違いない。
 
 
スクープで週刊誌は売れただろうが、売っただけであり、困っている本人を救おうとしなかったのだな。
 
目の前に死にそうになっている若者がいるのに、助けなかった。
 
 
 
・・・わたむし(妻)